コラム

【スタッフコラム】輪島塗のテーブル

実生のオープンは2003年。
その頃から現在まで喫茶では同じテーブルを使用しています。
長年使用してきたことでテーブルには湯呑みを置いた跡や足のぐらつきが出てきてしまったため
今年の1月に一度修理しようということになりました。

そこで、修理先の情報を探すために当時からあるたくさんの資料を探っていると1枚の文章にたどり着きました。

そこにはテーブルの製作にたずさわった方のお名前や製作のストーリーが記されていました。
これを読んで私が印象に残ったのは、製作についての技術やこだわりはもちろんですが、
1番は、納品の際にこの文章を添えるという職人さんの想いでした。

その後どきどきしながら記載のお電話番号へご連絡したところ
「それは輪島塗の上塗師、呂色師、塗師、輪島の木工所など5名の職人達が連携し製作したものです」
「とても記憶に残る製作でした」と、職人さんはその当時のことをたくさん覚えていてお話下さり、その優しく熱い想いに涙が出そうになるほどあたたかい気持ちになったのを覚えています。

修理の際にはなるべく店舗の営業に支障がでないよう、途中でコロナウイルスが流行したときにはこちらが安心できるよう消毒などの作業を念入りに行って下さいました。
修理の丁寧さ、ひとつひとつのご連絡の丁寧さ、どれも製作したものを大切に想うからこそのものだと思いました。

また、修理を終えたあとには「テーブルを見て一番最初に、これまでのお客様やスタッフさんの様子を感じました。修理にはご利用いただいた皆さまの関わりが大きく影響されます。そのことからもテーブルは幸せものと思いました。」とお話下さいました。

戻ってきたテーブルは誰が見ても新品と思うくらいピカピカになっていましたが、職人さんの想いを知った私にはそれ以上にキラキラと輝いて見えました。
このような素敵なテーブルが実生にあることをとても嬉しく思います。

このテーブルと一緒にまた10年20年とお客様をお迎えしていけるよう引き続き大切にしていきたいと思いました。


アトリエMITANI  http://漆.jp/

漆業250年、現在まで7代続く石川県金沢市が主拠点の工房
日本の漆芸の技を大切にしながら更なる可能性を探る為に、欧州各国や色々な分野との縁からのその繋がりを大切にして来た。
小さな職人工房だからゆえ縁を大切にし、時代を読み仕事に生かすそんな歴史を持っている。

Category

Archives